話題のドラマ『ブラック・ジャック』がついに放送されました!
松本まりかさん演じる獅子面病の患者『六実えみ子』のビジュアル、すごかったですね…。
獅子面病というのは、実在する病気ではなく骨パジェット病という病気がモデルだと考えられます。
この記事では、獅子面病や骨パジェット病について詳しくご紹介します!
・獅子面病のモデルになったのは骨パジェット病
・獅子面病とはどんな病気?治療法は?
・獅子面病は原作の何巻?
・ドラマ『ブラック・ジャック』の番組概要
是非参考にして下さいね。
もくじ
獅子面病のモデルになったのは骨パジェット病
ブラック・ジャックで登場した獅子面病という病気は実在しません。
ちなみに獅子面病の読み方は『ししめんびょう』です。
イギリスのジェームズ・パジェットという医師によって報告・命名された骨パジェット病がモデルになっているようです。
骨パジェット病の主な症状には次のようなものがあります。
罹患骨の疼痛と変形が主な症状であり、頭蓋骨、顎骨、鎖骨など目立つ部位の腫脹・肥大や大腿骨の彎曲がみられる。四肢の罹患骨は骨折を、顎骨の変形はかみ合わせの異常や開口障害などの歯科的な障害、頭蓋骨の肥厚・肥大は難聴、視力障害、脊柱の肥大は脊柱管狭窄症などの神経学的な障害を来す原因となる。
モデルなだけあって、獅子面病とよく似た症状となっています。
発症した場所によっても症状が異なるようですが、どれも日常生活に支障をきたしてしまいますね。
1513年頃にクエンティン・マサイスという画家が描いた『醜女の肖像』は、骨パジェット病の女性をモデルにしたのではないかと言われています。
現代なら手術や薬で治したり進行を遅らせたりできますが、中世ではなす術もなかったでしょう。
りりぃ
もしかしたら、手塚治虫先生もこの『醜女の肖像』を見て、骨パジェット病をモデルにして架空の『獅子面病』という病気を作ろうと思われたのかもしれません。
次に、作中の獅子面病がどんな病気なのか、治療法はあるのかも詳しく見ていきましょう。
獅子面病とはどんな病気?治療法は?
ドラマ『ブラック・ジャック』では、六実えみ子が獅子面病で苦しむ様子が描かれています。
元の美人な顔の面影が全くなくなってしまう、この獅子面病とはどんな病気なのか、その治療法も合わせてご説明しますね。
獅子面病とは
獅子面病は世界で十数例しか報告がない、患部の骨がどんどん膨れてくるという奇病です。
膨れた骨を一度切除してもまた同じことが起こる可能性が高いし、骨を細かく削る手術になるので神経を痛める危険性もあります。
すぐに死ぬという訳ではないので、投薬で進行を遅らせる方が現実的だと説明されていました。
ブラック・ジャックはこれまでに一度治療したことがあると言っていましたが、非常に難しい手術のようで、治療費として2億円もの大金を六実夫妻に請求していました。
六実えみ子は、人に会う時は馬の被り物をかぶり、自宅で過ごす時にはヴェールで顔を隠して生活しています。
元々が美人だし、夫も自分の顔が好きで結婚したという経緯もあるので、この顔の変化を受け入れるのは困難でしょうね。
獅子面病の治療方法は?
すぐに死に至るわけではないにしても、外にも出られないし鏡も見たくないですよね。
夫からは、この顔では愛せないという気持ちが言葉の端々からも漏れているので、さらに辛いでしょう。
六実えみ子は、安楽死を望むほどに思い詰めてしまっていました。
ですが、結果として、六実えみ子は手術をして元の顔を取り戻しました。
物語のクライマックスで、六実えみ子はドクター・キリコの安楽死の薬を自ら体内に急激に取り込んで不整脈を起こしてしまいます。
このまま安楽死させるかそれとも助けるか、という場面で、妻と一緒に苦しんで生きていくと決めた旦那さんの願いで、緊急手術をすることになりました。
病気の原因だった脳下垂体前葉を部分切除するという手術がブラック・ジャックの手によって行われ、無事に成功します。
手術後どの程度日数が経過しているのかは不明ですが、顔にぐるぐると巻かれていた包帯を外した六実えみ子の顔は、元の美人な顔に戻っていました。
「脳の手術をしたら自然とこうなっていた」とブラック・ジャックは言っていましたが、脳下垂体前葉を部分切除したら顔が戻るというのも不思議な話です。
「死神(ドクター・キリコ)の薬が特効薬になったのかも?」とも話していたので、何かしらの相乗効果があったのかもしれませんね。
りりぃ
獅子面病は原作の何巻?あらすじを紹介
今回のドラマのテーマになった獅子面病ですが、実は原作とドラマではストーリーが全然違うんです。
ドラマもとても面白かったので、原作の獅子面病も読んでみたいですよね。
原作の獅子面病は何巻に収録されているのか、どんな話だったのかもご紹介します。
獅子面病は原作の何巻に収録されている?
ブラック・ジャックの原作は数種類発行されていますが、そのシリーズごとに獅子面病が何巻に収録されているのかも異なります。
現在購入することができるブラック・ジャックの一覧はこちらです。
シリーズ | 出版社 | 掲載 |
少年チャンピオン・コミックス旧版(全25巻) | 秋田書店 | 第3巻 |
年チャンピオン・コミックス新装版(全17巻) | 秋田書店 | 第3巻 |
秋田文庫(全17巻) | 秋田書店 | 第6巻 |
豪華版(全17巻) | 秋田書店 | 第6巻 |
手塚治虫漫画全集(全22巻) | 講談社 | 第9巻 |
手塚治虫漫画文庫全集(全12巻) | 講談社 | 第2巻 |
ブラック・ジャックは、刊行されているシリーズによって収録されている話や順番も違うので混乱しやすいことで有名です。
購入するときには、買おうとしているのはどのシリーズなのか、獅子面病が収録されている巻はどれなのかをしっかり確認してから購入するようにしてくださいね。
原作の獅子面病のあらすじは?
ドラマでは、松本まりかさんが獅子面病患者の六実えみ子を演じていましたが、原作の獅子面病患者はまだ16歳の少年でした。
B・Jは無免許で医療行為に従事していることを理由に、とある警部に逮捕された。警部は指定する患者を救うことができたら逮捕をとりやめ、医師免許を取ってやるが? とB・Jに交渉を持ちかける。引き受けたB・Jにあてがわれたのは顔が醜く変形する治療法不明の獅子面病を患う、警部の実の息子だった。
なんと3歳の時に発病し、16歳になった現在は骨は変形し、口も開かず目もふさがれてしまっている状態となっています。
りりぃ
治療方法はドラマとは少し異なり、脳下垂体部分切除及びラジウム片移植手術を行い、3か月後に無事に完治しました。
父と息子の涙の抱擁には感動しますよ!
名作と名高い原作の『獅子面病』、ぜひ読んでみてください。
ドラマ『ブラック・ジャック』の番組概要を紹介
ドラマ『ブラック・ジャック』の簡単な番組情報を表にまとめました!
参考にしてみてください。
【放送局】:テレビ朝日
【番組名】:ブラック・ジャック
【放送日】:6月30日(日)
【放送時間】:夜 〜
【主題歌】:竹原ピストル 『一夜』
【監督】:城定秀夫
【キャスト】:
ブラックジャック 高橋 一生
ピノコ 永尾柚乃
長谷川啓介 井之脇海
ドクター・キリコ 石橋静河
なんと24年ぶりのドラマ化となるブラック・ジャック。
6月30日の放送はかなり盛り上がりましたね!
原作はたっぷりありますので、続編の声が多かったらまた製作してくれる可能性もあります。
定期的に高橋一生さんのブラック・ジャックが見られたら嬉しいですね。
まとめ ブラック・ジャック原作も読んでみて!
ドラマ『ブラック・ジャック』に登場した獅子面病は実在しない架空の病気でした。
モデルになったと言われている病気は『骨パジェット病』で、骨の変形や肥大など共通する症状があります。
骨パジェット病の患者をモデルにした『醜女の肖像』という絵画もあり、手塚治虫先生はこちらも参考にされたのかもしれませんね。
原作とドラマではストーリーが全く違うので、ぜひ原作もチェックしてみてください。